こんにちは、カピオンです。
久々に書きたくなったので昔の曲について語ろうと思います。
今回紹介する曲はこの曲です!!
甲斐バンドの「裏切りの街角」です。
まず、甲斐バンドといいますと「HERO(ヒーローになる時、それは今)」や「安奈」あたりが結構有名だと思われますが、この2曲の印象が強すぎて、この曲の印象は意外と薄いと思います。
俺も「青春歌年鑑」を借りるまではこの曲は知りませんでした。
この曲は1975年に甲斐バンドのセカンドシングルとしてリリースされ、最高位7位でありながら30万枚を超える大ヒットとなり年間チャート(当時はトップ50までだった)にも見事にランクインされました。
聴いていただければわかりますが、この曲は最初から最後まで非常にダーティーな曲です。
さらに歌詞の一部を見ていただくと、
「雨にけむる街並を 息をきらしかけ続けた」
「しとしと五月雨 わだかまり 君さえいてくれたならば」
「走る車の泥にたたかれ 見上げた時 街が泣いてた」
「たよりない心傷つけて 裏切りの街角を過ぎてきた」
「発車のベル 叫び声の中 あの人が見えなくなった」
という感じで非常に暗いというか黒に近い灰色のような印象を受けられると思います。
でも、大ヒットしているわけです。
何故でしょうか?
おそらく当時の社会を反映していたからだと俺は思います。
この曲がリリースされた1975年は2年前に発生したオイルショックによってそれまで好調だった経済成長がマイナスに転じ、いわゆる「安定成長期(経済成長率5%を維持していた時代)」に入る直前でちょうどその狭間の時期にあたるわけです。
さらに、佐藤栄作元首相の死去や三木首相襲撃事件、松生丸事件など暗い話題の多かったこの時代を見事にこの曲が反映しているといえます。
おそらくこの曲がバブル絶頂期とかに発売されていたらまったく売れなかったと思いますよ。
この曲に関して、ボーカルの甲斐よしひろさんのドスの利いた歌声がこの曲では大いに発揮されていると俺は思っています。
「HERO」の甲斐さんの歌声よりもこの曲の歌声のほうが好きだったりします。
で、この曲のよさというとしつこくないところですね。
要するにあっさりしていて、後味が悪くないということです。
暗い曲ってベタベタした曲が非常に多いんですが、この曲は想いの他あっさりしています。
ではでは、この辺で失礼します。
'09/11/13
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